人と自然が千年先も共生できる庭とは?ダン・ピアソンが手がけた「十勝千年の森」を訪問|北海道ガーデン街道
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大雪・富良野・十勝を結ぶルートには、9つの代表的なガーデンがあります。
その中でも、特に印象に残ったガーデンのひとつが「十勝千年の森」です。
400ヘクタールもの広大な土地を、千年先も人と自然が共存できる森とガーデンにしていく、という想いから始まった森林再生プロジェクト。
十勝千年の森には、「アースガーデン」「フォレストガーデン」「メドウガーデン」「ファームガーデン」「デザイナーズガーデン」という、5つのテーマガーデンがあります。
このガーデンを手掛けたのは、世界的に知られるイギリスのガーデンデザイナー、ダン・ピアソン。
十勝の在来種や、そこにルーツを持つ園芸種、さらに気候の似ている北米の植物などを選び植栽したガーデンは、十勝の雄大な自然と調和し、美しい風景をつくり出していました。
今回は帰りの便の都合もあり、「メドウガーデン」と「アースガーデン」の二つのガーデンを訪れましたが、それでも十分に心に残る場所でした。
【メドウガーデン】


森を抜けると、メドウガーデンの入口に到着。
ウッドのアプローチが、メドウガーデンへと続いていきます。








雨がしとしと降る中、メドウガーデンの宿根草は赤や紫、黄金色に輝き、息をのむような美しさを見せていました。
ダン・ピアソンは、この地に自生する草花も取り入れながら、約80種類、35,000株もの宿根草を、色合いや形、質感、開花時期などを考慮して、17種類のパターンに組み合わせています。
そして、それらをあえてランダムに植えることで、まるで自然の草原のような美しい景観をつくり出していました。
ガーデンスタッフによると、雨の日は花の色がより一層鮮やかに見えるのだそう。
雨に濡れた植物はしっとりと艶やかで、晴れた日とはまた違った表情を見せてくれました。
静かな雨音の中で眺めるメドウガーデンは、どこか幻想的で、心に残る美しさでした。
【アースガーデン】



晴れた日には日高山脈を望むことができ、自然と一体となったガーデンが目の前に広がります。
山から続いているかのように、芝生の丘が波打つようにデザインされていて、訪れる人が自然の造形美を楽しめる、遊び心に満ちた空間でした。



もともとこの地域にあった麦飯石(ばくはんせき)を活かしたアート作品。
庭一帯には、この麦飯石が埋まっていて、空気や水をきれいにしてくれるそうです。
アースガーデンは、日高の雄大な山々がガーデン全体を包み込むように広がっていて、そのスケールの大きさに圧倒されました。
一方、ナチュラリスティックガーデンの手法を取り入れたメドウガーデンでは、十勝の在来種とそのルーツを持つ宿根草がバランスよく植栽されていて、夏から秋へと移ろう植物の姿を感じることができました。
自然の中に溶け込むようにデザインされた美しい風景に、心から感動しました。
今度は、今回訪れることができなかったガーデンも、ゆっくり時間をかけて巡ってみたいと思います。
【ダン・ピアソンとは】
ダン・ピアソンは、イギリス出身のガーデンデザイナー・ランドスケープデザイナー。
RHSガーデン・ウィズリーやキュー王立植物園などで園芸を学び、1987年から庭園デザインの仕事を始めました。
自然の風景を生かした「ナチュラリスティックな植栽」の第一人者として知られ、日本では「十勝千年の森」や「六本木ヒルズのルーフガーデン」などを手がけています。
また、富山県南砺市の「Play Earth Park Naturing Forest」では、施設全体のランドスケープとガーデンエリアを担当しており、2027年初夏の開業が予定されています。




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