花壇を横に這いながら、縁取ったように植えられている植物。
これって雑草?と思った事無いですか?
お庭の地面が見えている場所「隙間」に、忍び寄る雑草。
本当に困りますよね・・・
そんな迷惑な存在の撃退に、一役買ってくれる頼もしい草花が「グランドカバープランツ」です。
グランドカバープランツとは、「地面(グランド)」を「覆う(カバー)」植物のことを言います。
グランドカバープランツを取り入れると、土の露出部分が抑えられ、雑草を抑制する事ができます。
土の流出防止や乾燥防止にもなるので、手間のかからない美しいお庭が演出できますよ。

こちらは、ロハスガーデンズPlus店デザインウォール前に植栽されている「ディコンドラ・シルバーフォールズ」です。
ハート型をしたシルバーグリーンの葉が、少しずつ横に這いながら成長します。
葉の表面が白い細かな毛で覆われているので、陽の光によって辺り一面が銀白色に輝いて見えます。
グランドカバーで背景をつくると、メインの植物が一層引き立ち、変化のある立体的なお庭に変身します。
さりげなく寄り添い調和しながら、自らも美しく輝く・・・まさに名脇役プランツです。

グランドカバーは、基本的に手間がかからず、強健なものが多いです。
丈夫で踏まれても元気に育つ植物や、日陰でも育つ植物、かわいい小花を咲かせてくれる植物から、常緑で通年楽しめる植物まで、種類が豊富なところも魅力のひとつです。

こちらは、ラテン語「sedre=座る」が由来の、多肉植物の仲間「セダム(sedum)」です。
由来の通り、レンガの園路やタイルテラスの脇などに着生して、あっという間に伸びていきます。
小さなぷっくりとした葉が幾重にも重なるように成長し、星型の黄色い小花が咲き乱れます。
セダムは種類が豊富で、日本だけで原種が30種類以上あるとも言われ、世界の品種を含めると、その数は400〜500種類にもなるそうです。
夏の日照りや乾燥にも強いので、ビルの壁面や屋上緑化等に植栽されるなど、ヒートアイランド現象を緩和する機能性と、環境に配慮したサステナブルな面への魅力からも、注目されています。

こちらは、今年仲間入りした「クリーピングボリジ」です。
匍匐性のボリジに初めて出会い、ちょっと興奮です。
一般的なボリジは一年草の立性で5月~6月頃に青紫色の花が咲きますが、クリーピングボリジは、多年草で、春~秋にかけて淡いブルーの小花を長い期間、楽しむことができます。
全体がゴワゴワとした固い剛毛に覆われていて、いっけん強面ですが、ベルのような小花が俯きながら咲く様は、とても愛らしいです。
耐暑・耐寒にも強く、こぼれ種で増えるクリーピングボリジ・・・私のグラウンドカバーの一覧で急上昇中です!
今年の2月に植え付けた「リシマキア・ミッドナイトサン」と「ワイヤープランツ」も、見事に成長し、たくさんの黄色い小花で楽しませてくれました。
みかも石の石組みに見事に調和した様は、雑草の抑制するだけでなく、色彩のコントラストをはっきりさせて、お庭の印象をグッと引き締めてくれます。

地面をグランドカバープランツで覆うと、直射日光の当たったアスファルト面より、10℃以上地表温度が低くなるとも言われています。
植物は地中の水分を吸って蒸発させる蒸散作用という特性があり、気温が高ければ高いほど多くの水蒸気を放出するからだそうです。
真夏の日差しが照りつけるお庭に、グランドカバープランツを取り入れて、手間のかからない快適なお庭へと変身させてみませんか?
ロハスガーデンズPlus店ローズでした。

ディコンドラ
学名:Dichondra
和名:アオイゴケ(ダイコンドラ・ミクランサ)
科名・属名:ヒルガオ科 ダイコンドラ属(アオイゴケ属)
原産地:北アメリカ、アジア
モリモラマンネン草
学名:Sedum uniflorum ssp. japonicum f. morimurae
科名・属名:ベンケイソウ科 セダム属(マンネングサ属)
原産国:日本
クリーピングボリジ
学名:Borago pygmaea、Borago laxiflora
英名:Bell-flowered borage
科名・属名:ムラサキ科 ボラゴ(ルリヂシャ)属
原産地:地中海西部コルシカ島
ワイヤープランツ
学名:Muehlenbeckia
科名・属名:タデ科 ミューレンベッキア属
原産地:ニュージーランド
リシマキア・ミッドナイトサン
学名:Lysimachia congestiflora ‘Midnight Sun’
科名・属名:サクラソウ科 オカトラノオ属(リシマキア属)
原産地: 中国
グランドカバープランツのご紹介は、こちらのブログでもご紹介しています。
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